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2020年01月06日
サントリー 大阪市で家庭ゴミ回収開始 プラごみ深刻化の影響

サントリーホールディングスは2019年10月から、大阪市鶴見区内でペットボトルを回収する実験的な取り組みを開始。

 

大阪市は環境省の「プラスチックの資源循環に関する先進的モデル事業」の対象となっており、サントリーはその事業に参加する一企業として、このプロジェクトに参加を表明していた。現時点では、サントリーの子会社である「サントリーMONOZUKURIエキスパート」と神戸市の古紙回収業・マツダの2社が参加。

 

<ゴミの中からペットボトルを「資源」として収集>
2019年11月下旬の平日、鶴見区の閑静な住宅街の道沿いにゴミ袋の中に、すべてキャップが外され、ラベルが剥がされたペットボトルが仕分けされた袋がずらりと並んでいる。暑い時期はさらに量が増加する。

 

今回のプロジェクトは、従来、大阪市が行っていた家庭ゴミ回収の一部を民間事業者に委託していることが特徴。さらに、今までは回収したペットボトルを「廃棄物」として自治体が費用を負担しリサイクルしていたが、今回の新しい取組みではペットボトルをペットボトルにリサイクルするため、価値のある「資源」としてリサイクルしており、新しい試みとなる。

地域住民は、ペットボトルの清潔度に応じてサントリーから代金を受け取るシステムになっている。
(例)鶴見区緑では1キロ当たり5円、年間で1万~1.5万円
一方、サントリーは集めたペットボトルを減容化し、栃木県の再資源化事業者に売却。その後、ペットボトルの原型(プリフォーム、ペットボトルとして膨らませる前段階の中間製品)を全て買い戻している。

 

この取組みで、大阪市にとってはペットボトルの回収事業を民間企業に委託することで、費用をかけずに資源の有効活用ができ、また、地域住民はプラスチックの有効活用に貢献できるうえ、事業者から得た報酬を小学校の放課後教室などの地域活動などへ補うことができ、双方にメリットがある。

大阪府と大阪市は2019年6月に大阪で開催されたG20に先立ち、1月に「おおさかプラスチックごみゼロ宣言」を採択。脱プラスチックへの意識が高まりつつある中、大阪万博が開催される2025年までに、使い捨てプラスチックの削減やリサイクルを推進する目標を大阪府と市で共同宣言している。

サントリーが回収に携わる大阪市鶴見区緑地地区は、もともと地域コミュニティーで古紙回収を行うなど、環境対策への取り組みが熱心な地域。大阪市環境局の松山氏によると「この地域の方々は協力的で事業に参加してくれている」と手応えを示している。

 

<世界2位のプラゴミ排出大国=日本>
サントリーは「ペットボトルを最も効率よく循環できる方法は、ペットボトルに再生すること」としている。これは、ペットボトルへリサイクルすることと違い、衣服などの異素材にリサイクルすると、ペットボトルに再生不可能になってしまう。また、新規にペットボトルを作るには石油資源を使うため、より多くの二酸化炭素を排出する原因をつくる。

 

このためサントリーHDは、2030年までに世界で使用するすべてのペットボトルで、石油由来原料をゼロにする目標を掲げ、それを達成するために約500億円を投資。子会社のサントリー食品インターナショナルでは2025年までに国内清涼飲料事業における全ペットボトル重量の半分以上で、再生PET素材を使用することを目指している。

日本コカ・コーラも2022年までに、国内で使用する原材料の半分以上を再生ペットボトルにすることを目標にしている。
現在の再生ペットボトル使用量は、サントリーは世界で約1割、国内は約2割、日本コカ・コーラは約17%に停滞している。

 

これらの目標達成するため、資源として利用できる状態のペットボトルをどのようにして集めるかがの課題となる。使用済みペットボトルは、家庭からとコンビニや自販機など事業系からの2パターンがあり、前者は家庭で洗浄・分別され、比較的きれいなことが多く、利用価値は事業系ゴミの2倍に上るという。

ただ家庭ゴミは、自治体で回収・分別が行われた後、競売にかけられるため、メーカーがを安定的に確保することが困難とされている。今回、サントリーが使用済みペットボトルの直接回収を開始したのは、この家庭から出るペットボトルを安定的に確保するため。

 

<異物混入が続く自販機横のゴミ箱>
飲料メーカーもう1つの課題が、自動販売機の隣に設置されている「空容器回収ボックス」で、本来は販売したペットボトルを資源として回収する目的にも関わらず、異物の混入が後を絶たない。

 

自販機横の回収ボックスは、メーカーなどの飲料団体が自主的に設置しているが、異物が混入したゴミの回収にかかる負担は大きくなっている。1995年の地下鉄サリン事件後、ゴミ箱を撤去する自治体減少。町中にゴミを捨てる場所がなくなり、自販機横の回収ボックスにさまざまなゴミが増える結果に。

異物とともに捨てられ、汚れたペットボトルは、飲料用の容器として再生することは衛生上困難となり、結局、焼却するしかないという。

 

環境対策への取り組みは企業努力だけでは限界があり、消費者の協力が必須となる。それゆえ、サントリーなど他社に先駆けて対策を強化する企業は、消費者へのアプローチが課題となる。

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